単純化するということ【作詞講座】
こんにちは。今回は「作詞」について、「単純化すること」の大切さを解説していきます。
「作詞は短いドラマ」と例えられるように、約3~5分という短い時間の中でいかに自分の言葉を伝えられるか? はたまた、世界を表現できるか?
あれもこれもと説明しすぎない、説明しなくてもはっきり伝わる「シンプルさ」に洗練さとか芸術性を感じるものです。
それではいってみましょう。
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シンプルで簡潔な方が、言葉の重みや深みが伝わりやすく、しかも厚い
シンプルで簡潔、というのは、説明ぽくグダグダ長く書かないということ。
- 見たもの、感じたもの、ありのまま全てをそっくりそのまま表現するのではなく、「何を歌わないか」言葉の選択が大切→伝えたいもの以外一切切り捨てる
- 「説明しなくてもわかること」はわざわざ書かない
例:「卵を割って出たきた中身をそのまま黄身を崩さないように焼いた、卵料理の種類の一つである目玉焼きを食べた」
↑は、そのまま「目玉焼きを食べた」で十分なのはお分かり頂けるであろう。
例が極端すぎるのでは?wと思う方もいるかもしれないが、これと同じようなことを「意味がわかりにくかったらどうしよう(´Д`;)オロオロ」という理由から、作詞において初心者などがついついやってしまいがちなので注意。
◎イメージしやすい言葉の方が、印象に残りやすい。
作詞では難しい言葉を無理に使う必要はなく、聴き手がすぐに理解&イメージしやすい言葉を使うこと。
例:「郵便差出箱」と書くより、「ポスト」と書いたほうがイメージしやすく、「癇癖が強い人」と表現するより、「怒りっぽい人」と表現したほうがわかりやすい。
※言葉の響き的にあえて難しい言葉を使う、など何か意図のある言葉遣いは有り。
作詞を簡潔にしていくための方法
ひとつひとつのフレーズをイメージしながら、ダブルもの、うるさい表現などを削っていって余計な語をどんどん削除していく。
=言わなくても勝手にイメージできるものを消していく
例)「危険で危ないアクロバット」だとか、「車よりも速い新幹線」だとか…etc
★ダメ押しをしない。
作詞の真髄とは「どれだけ詳しく説明するかではなく、どれだけ省略できるか」にある。
「削って、削って、どれだけ意味が伝わるギリギリまで言葉を減らせるか」こういう意識を持つだけで、だいぶ作詞も洗練されたものになっていくことだろう。
他のコツとしては、
- ただの感想を押し付けない
- 真実とは現実と虚構の間にあるもの
- 歌では、直接的ではない意味のフレーズも入れる。
→直接的ではないとは、感情や想いをストレートに表現するのではなく、光景や場面で感情を表すこと。つまりは情景的フレーズのこと。情景的フレーズは、詞のテーマや内容によってバランス(割合)を決めることが大切。
- 「メッセージ性重視」→ストレートな表現の割合を多くする
- 「世界観重視」→情景的フレーズの割合を多くする
◎情景とは、最も短い言葉で様々な感情や意味を伝えるこができる、作詞&作詩には欠かせない表現である。
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