【作詞論】レトリック(修辞学)
レトリックとは?
「言語表現の技術であり、言葉をより効果的に表現するための技法のこと」
他には、美辞麗句(美しく飾り立てられた語句や文句)や巧言(巧みに言い回した言葉)ともいう。
まぁ、わかりやすく例えるならば、「言葉の調味料」とでもいえる。
つまりは、効果的に使えばいいスパイスにはなるが、使いすぎには注意がいるということ。
◎レトリックには数多くの種類や使い方があるが、
ここでは主に「作詞で使えるレトリック」に的を絞て見たいと思う。
1、比喩
「〜のような」と、他の事物に置き換えること。
長くなりすぎないように注意。
2、擬人法
人間以外を、人間のように例えること。
イメージしやすく、印象に残りやすくなる。
例、「風がささやく」「花がほほえむ」「鳥が歌う」など。
3、擬態法
事物の様子をそれらしい音を用いて表すこと。言葉に動作が加わる。
例、「ジタバタする」「ガンガン響く」「じろじろ見る」など。
4、押韻
詞の響きを美しく、言葉のリズム感も良くしてくれる。
5、体言止め
体言(=名詞)で文を終わらせること。
余情や余韻を残し、リズム感を付ける。
6、倒置法
本来の語句の並び、例えば主語と述語の配置を逆にしたりして語勢を強めたり、語調を整えたりする修辞法のこと。また、目的語や述語の強調にもなる。
例「来いよ、早く。」「またやったのか、君は」など。
7、対句法
相対された2つの語句が、語形や意味上で対応するように作られた文章形式。
つまり、似たような類の言葉を並べて対比させた文のこと。
対照・強調の効果を与える。
例、「広い海、大きな山」「暗い過去、明るい未来」など。
8、反復(リフレイン)
印象的な語句やフレーズを繰り返すこと。
押韻にもなり、リズム感が付き、印象に残りやすくなる。
サビなどでよく使われる修辞法。
9、呼びかけ
「〜よ」「おーい、〜」「ちょっと待って・・」など。
語りかけるような感じで、情緒的な表現になる。
9、感動詞
「ああ」「おお」「ハロー」「No」「yey~」など。
味のあるフレーズになる。ブルースな感じ。
10、スキャット
「サバダバダ〜」「WoW WoW WoW WoW〜」
「ルールル、ルルル、ルールル〜」など。
陽気で、ポップなイメージに最適。
前回:「言葉の響き」
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