『楽器分類学』【楽器学①】

楽器 論 楽器論
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『楽器分類学とは』

楽器を分類するための学問のこと(そのまんまかーいw)

まぁ簡単に言うと、「音の出る仕組みで楽器を分類した方法」とでもいいましょうか。

よく西洋で使われる分類法、「弦楽器」「管楽器」「打楽器」では基準がぶれぶれになるらしく、学問的にあやふやな部分が残るため『楽器分類学』が考案されたそう。

たとえば「ピアノ」は「鍵盤楽器」と呼ばれるが、音を出す仕組み的に「弦楽器」とも「打楽器」ともいえるので、学術的にはNGだとか。

他には「木管楽器」である「フルート」は素材に金や銀が多く使われており、厳密には「木管」とはいいづらく、また「金管」の形状をしていないため「金管楽器」に分けるわけにもいかない。

た、たしかに…前からちょっと思ってたかも(-_-;)

 

19世紀のアメリカの音楽学者クルト・ザックスは以下の様に述べている。

(前略)「これはちょうど、アメリカ人をカリフォルニアの人と銀行家とカトリック信者に分けるのと同じ」である Wikipediaより引用

 『楽器分類学のいいところ』

  • 音色がイメージしやすい→音色選びのとき便利!
  • 楽器の組み合わせを考えやすい→アレンジの構想をしやすい! 音色を統一したり、また、メリハリを付けるために違う音色の要素を加えたいときとか。

 

『体鳴楽器』

  • 弦や膜(皮)を用いることなく、本体の振動によって音を出す楽器。
  • 拍子木、カスタネット、シンバル、トライアングル、オルゴール、クラベス、カホン、ボディパーカッションなど。
  • 歯切れのいい、鋭く、硬い響きのある音色。
  • 演奏者の身体的な動きやタイミング、力の加減によって音の表現力が豊か。演奏者の感情や表現意図が音にダイレクトに反映され、独特のリズムや表情を持った演奏が可能。
  • 楽器本体に直接的な振動や衝撃を与えることで音が発生するのため、身体と楽器との間に物理的な接触が必要。演奏者の身体の動きや技術によって音色や音量が変化する。
  • 演奏者は身体を使って楽器を演奏するため、身体の感覚やリズム感、集中力が重要になる。身体と心の統合が求められ、演奏には独特のエネルギーや表現力が宿る楽器でもある。

『膜鳴楽器』

  • 筒の口に膜を張って、その振動で音を出す楽器。
  • 日本では総称して「太鼓」と呼ばれる。
  • スネア、ティンパニ、コンガ、ボンゴ、タブラ、タンバリン、鼓(つづみ)など。
  • 叩く場所や素材によっては音の高さや質感が変わる。
  • 「ポンッ」「ドンッ」と破裂するような乾いた音色。
  • 膜の張り具合や素材、膜の大きさなどによって音色や音の性質を調整可能。また、強さやタイミングによって音の表現を変えることができる。
  • 膜鳴楽器は古くから世界中で使われており、様々な文化や音楽ジャンルに根付いている。伝統的な演奏スタイルや楽器の形式を尊重しつつ、演奏者の創造性や個性も重要視される楽器でもある。
  • 膜鳴楽器はリズム楽器として広く用いられており、リズムを奏でることが主な役割。そのため、リズム感やタイミングの正確さが重要とされる。

『弦鳴楽器』

  • 弦の振動によって音を出す楽器。弦の長さや張力、太さなどによって音の高さが決まる。
  • ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、ギター、ピアノ、ハープ、マンドリンなど。
  • サスティーン(響きの余韻)が長いのが最大の特徴。
  • しっかりとした響きと倍音のある豊かな音色。
  • 弦の長さや張力を調整することで、音の高さを変えることができる。また、弦を押さえたり解放したりすることで、異なる音程を演奏することが可能。
  • 弦鳴楽器は様々な演奏技法が存在し、それによって異なる音色や表現が可能。例えば、弓で弦を弾く、指で弦をピンポンする、スラップ奏法を用いるなどの演奏方法がある。
  • 弦鳴楽器では、演奏者が弦に加える力やタッチによって音の強弱や音色を制御することができる。柔らかく奏でることもできれば、力強く演奏することも可能。
  • 弦鳴楽器は独奏楽器としてだけでなく、アンサンブルやオーケストラ、バンドなどの演奏グループで広く使用されている。複数の弦楽器が組み合わさることで、豊かなハーモニーを生み出すことができる楽器です。

『気鳴楽器』

  • 空洞内部の空気の振動によって音を出す楽器。
  • 旧来の分類法では「管楽器」と呼ばれる。
  • フルート、クラリネット、サックス、トロンボーン、トランペット、フレンチホルン、パイプオルガン、ハーモニカ、オカリナ、アコーディオンなど。
  • 「歌(のど)」もこちらの部類に入る。ちなみにのどは音楽家の間では「世界一難しい楽器」とも言われている。らしい…
  • 空間を包み込むように広がる音色、他の分類の楽器にはない、空気独特の柔らかさが含まれている。
  • 気鳴楽器では、演奏者の口腔や吹き口の形状が音色に影響を与える。口の形や舌の位置、息の強さなどが変化することで、豊かな音色を生み出すことが可能。
  • 気鳴楽器は、低音から高音まで広い音域を持つものがある。演奏者の技量や楽器の種類によって異なりますが、一般的に幅広い音域を演奏することが可能な楽器でもある。

『電鳴楽器』

  • 電磁気力によって音を出す楽器。
  • 電気楽器と電子楽器に分かれる。
  • 20世紀ごろに登場し、ポピュラー音楽の発展に大きく貢献した楽器。
  • エレキギター、エレキベース、電子ピアノ、電子オルガン、シンセサイザー、サンプラー、テルミンなど。
  • 音質、音色、音圧、音量、サスティ―ンを自由に調節できる。
  • 音色は多岐にわたるが、一貫してぬくもりのないサイバーチックな印象(個人的な感想)。
  • 電鳴楽器では、演奏者がリアルタイムで音色や音量、エフェクトなどを制御することができる。キーボード、コントローラー、ペダルなどのインターフェースを使って、演奏に即座に反応することが可能。
  • 電鳴楽器では、電気信号を使って音色や音量をリアルタイムで変化させることが可能。音源や発音装置のパラメータを調整することで、幅広い音楽表現ができる楽器でもある。

 

まぁ、アレンジとかする上で参考になれば嬉しいな。

 

またね!

 

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