ポピュラーミュージック(近現代音楽)の6大ジャンル解説【音楽ジャンル辞典②】
今回は、ポピュラー音楽の6大ジャンルについてわかりやすく解説します。
自分の音楽の幅を広めたいという方は必見です。曲作りの参考に様々なジャンルを研究するのは、新しい発見があるかもしれず、とても有意義かと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
ポピュラーミュージックの6大ジャンル
ポピュラーミュージックのジャンルは、音楽的特徴の違いから主に以下の6大ジャンルに分別できます。
それではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
1.ロック【派生ジャンルは数100種類以上! バンド文化の王道ジャンル】
2.ポップ【歌詞&メロディ重視、歌物中心の大衆音楽、自由な発想と多彩なアレンジで個性と芸術性を追求】
3.ジャズ【音=第二言語、楽器で語る音楽、技術の研鑽と即興演奏で、自由に音で語り合う世界観】
4.カントリー【伝統的な雰囲気とストーリー性、生活に根を張る感情を歌う、昼の自然が似合う音楽】
カントリーミュージックは、アメリカ南部の農村地域から発展しました。牧場や農場の生活や愛、喜び、悲しみなどのテーマを歌った歌詞と、スチールギターやフィドルなどの伝統的な楽器が特徴です。カントリーはさまざまなスタイルを持ち、トラッド、ホンキートンク、ブルーグラスなどのサブジャンルがあります。
5.R&B(リズム&ブルース)【歌って、踊って、叫んで、合唱する、全身で魂の叫びを表現、夜の街が似合う音楽】
6.ヒップホップ【リリック&リズム、ストリート音楽、ビートの多様性、音楽のビートにのって訴えかける感情】
これらのジャンルは、20世紀から21世紀にかけて、広く人気を博し、音楽業界において重要な位置を占めてきました。
それぞれが独自の歴史、音楽的特徴、影響力を持ち、異なる聴衆層を惹きつけています。
これらのジャンルは、世界中の音楽シーンにおいて広く認識されており、他のジャンルの派生や影響を受けることもあります。そのため、ポピュラーミュージックの主要なカテゴリとして認識されています。
6大ジャンルの音楽的特徴
ポピュラーミュージックの6大ジャンルの特徴は以下の通り。
ロックの音楽的特徴
- 強烈なリズムとパワフルなギターサウンドが特徴。
- エネルギッシュで感情的な演奏や歌詞が多い。
- ライブパフォーマンスやステージでの存在感が重視される。
- パワフルなリズムセクションとエネルギッシュなギターリフ。
- メロディーはキャッチーでありながら、重厚でドラマティックなフックが重要。
- インパクトのあるコーラスやサビが楽曲の鍵となる。
ポップの音楽的特徴
- キャッチーなメロディと明るいリズムが特徴。
- メロディアスで覚えやすい歌詞が一般的。
- 広範な聴衆に向けて制作される傾向がある。
- 簡潔でメロディアスな楽曲構造が求められる。
- ダンスビートや明るいコード進行がよく使われる。
ジャズの音楽的特徴
- 複雑な和音進行や即興演奏が特徴。
- スウィングリズムやビバップの要素がある。
- インプロビゼーションと個々の演奏家の技術が重視される。
- 複雑な和音進行やスウィングリズムが特徴。
- メロディアスでありながら、変化に富んだフレージングが重要。
- インプロビゼーションや即興演奏の余地を残すことが好まれる。
カントリーの音楽的特徴
- 物語性の強い歌詞やシンプルなメロディが特徴。
- スチールギターやフィドルなどの伝統的な楽器が使われる。
- ライブパフォーマンスやカントリーのライフスタイルが重要視される。
- ストーリー性のある歌詞やシンプルなメロディが重要。
- ホンキートンクな雰囲気や、田園風景を想起させるサウンドを取り入れる。
R&B(リズム&ブルース)の音楽的特徴
- グルーヴ感やソウルフルな歌声が特徴。
- ファンキーなリズムやスムーズなメロディが多い。
- 感情を表現する歌詞やリズムが重視される。
- スムーズなリズムやセクシーなグルーヴが特徴。
- ソウルフルなボーカルと、エモーショナルな歌詞が重要。
- ファンキーなベースラインや、ジャズやゴスペルからの影響が見られる。
ヒップホップの音楽的特徴
- シンプルで強烈なビートが特徴。
- サンプリングやスクラッチなどのDJ技術が広く使用される。
- ビートやリズムに重点が置かれ、サンプリングやループが多用される。
- ラップにおけるリリックやフローが楽曲の中心となる。
- シンプルながらも効果的なビートメイキングや、アーティストの個性が際立つことが重要。
6大ジャンルからの派生ジャンル
各ジャンルからの派生ジャンルは以下の通り。
ロックからの派生ジャンル
- ハードロック: エレクトリックギターによる力強いリフとソロが特徴。例えば、ディープ・パープルやAC/DCなどが代表的。
- ヘヴィメタル: ハードロックよりもさらに重厚でダークなサウンドを特徴とするジャンル。ブラック・サバスやアイアン・メイデンが代表的。
- グランジ・ロック: 1990年代初頭に登場した、荒々しいサウンドとリリカルなスタイルが特徴。代表的なバンドにはニルヴァーナやパール・ジャムがある。
- プログレッシブ・ロック: 複雑な楽曲構造やテクニカルな演奏、幅広い音楽的アプローチを特徴とする。ピンク・フロイドやイエスが代表的。
- オルタナティブ・ロック: 伝統的なロックの枠を超えた実験的な音楽。レディオヘッドやニルヴァーナが代表的。
ポップからの派生ジャンル
- ダンスポップ: ダンサブルなリズムとポップなメロディが特徴。マイケル・ジャクソンやマドンナが代表的。
- エレクトロポップ: 電子楽器やサンプリングを多用したポップミュージック。デペッシュ・モードやカイリー・ミノーグが代表的。
- シンセポップ: シンセサイザーを中心としたポップ音楽。デュラン・デュランやポーシャ・ロバーツが代表的。
- ディスコ: ダンスフロア向けのリズミカルでエネルギッシュな音楽。ビージーズやディスコ・ダックが代表的。
- ポップ・ロック: ポップとロックの要素を融合させた音楽。ビートルズやエルトン・ジョンが代表的。
ジャズからの派生ジャンル
- ビバップ: 速いテンポと複雑な和音進行が特徴。チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーが代表的。
- クール・ジャズ: 落ち着いた雰囲気とモダンなアプローチが特徴。モダン・ジャズ・カルテットやデイヴ・ブルーベックが代表的。
- ハードバップ: ビバップの要素を取り入れつつ、よりエネルギッシュでグルーヴィなサウンド。アート・ブレイキー、ホレス・シルヴァーが代表的。
- フュージョン: ジャズとロックやファンクなど他のジャンルを融合させた音楽。マイルス・デイヴィスやハービー・ハンコックが代表的。
カントリーからの派生ジャンル
- ブルーグラス: 速いテンポとブルースの影響を受けたバンジョーが特徴。ビル・モンローやアール・スクラッグスが代表的。
- カントリーポップ: ポップスやロックの要素を取り入れたカントリー音楽。テイラー・スウィフトやキース・アーバンが代表的。
- カントリーロック: カントリーとロックの融合。クリードン・クリアウォーター・リバイバルが代表的。
- アウトロー・カントリー: 伝統的なスタイルから逸脱した反体制的なアプローチ。ウェイロン・ジェニングス、ウィリー・ネルソンが代表的。
R&Bからの派生ジャンル
- ソウル・ミュージック: 情熱的なヴォーカルやリズム&ブルースの影響が強い音楽。アレサ・フランクリンやスティーヴィー・ワンダーが代表的。
- ファンク: グルーヴ感あふれるリズムと強調されたベースラインが特徴。ジェームス・ブラウンやパーラメントが代表的。
- ニュージャック・スウィング: 1980年代後半に登場した、ポップとR&Bの融合。ボビー・ブラウンやベル・ビビ・デボウが代表的。
- ネオ・ソウル: 1990年代後半から2000年代初頭にかけて台頭した、クラシックなソウル音楽の復活。ディアンジェロやエリカ・バドゥが代表的。
ヒップホップからの派生ジャンル
- イーストコースト・ヒップホップ: アメリカ東海岸発祥のヒップホップで、ジャズやファンクの影響を受けたサウンドが特徴。ナズやビッグ・リーが代表的。
- ウェストコースト・ヒップホップ: アメリカ西海岸発祥のヒップホップで、ファンキーなビートと西海岸のライフスタイルを反映した歌詞が特徴。トゥパック・シャクールやSnoop Doggが代表的。
- ダートサウス: アメリカ南部発祥のヒップホップで、クランクやハードコアの要素が強調された音楽。アウトキャストやリル・ウェインが代表的。
- トラップ: サウンドの暗くて不穏な雰囲気と、ストリート・ライフをテーマにした歌詞が特徴。フューチャーやメイスン・ラムボが代表的。
作曲活動をされている方は上記のジャンルについて研究することで、自分の音楽の土台をしっかりさせる手助けになるかと思います。
それぞれが人種や国境を超えて、実に多くの人々から受けていれられて世界的に広まっていったジャンルです。
人の心を惹きつける音楽的な要素を、自分なりに分析して自分の音楽に取り入れてみてください。
それでは!
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