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サンバの特徴と歴史【音楽ジャンル辞典㊷】

サンバの特徴と歴史【音楽ジャンル辞典㊷】 楽曲・ジャンル辞典
サンバの特徴と歴史【音楽ジャンル辞典㊷】
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サンバの特徴と歴史【音楽ジャンル辞典㊷】

今回は、サンバについて音楽的特徴や歴史をわかりやすく解説していきます。

サンバは、ブラジルを代表する伝統的な音楽ジャンルであり、躍動感あふれるリズムと情熱的な歌唱が特徴です。

打楽器やブラス楽器を中心にしたアンサンブル演奏が行われ、踊りやすいリズムが多くの人々を魅了します。カーニバルなどの祭りやパーティーでよく演奏され、ブラジルの文化やアイデンティティを象徴する重要な音楽ジャンルです。

サンバ(Samba)は、ブラジルの代表的な音楽(ブラジル音楽)の一つである。ブラジルでは毎年12月2日をサンバの日と定められており、この日に翌年2月前後に行われるサンバカーニバル曲集が発表されるほかにも、多くのイベントも開催される

Wikipedia「サンバ(ブラジル)」より引用

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サンバの音楽的特徴

サンバは、ブラジルを代表する伝統的な音楽ジャンルであり、以下のような音楽的特徴を持っています。

リズムの複雑さと多様性

サンバは複雑なリズムパターンを持ち、特にホイント(強拍)とアウント(弱拍)の組み合わせに特徴があります。このリズムはしばしば「2/4」や「2/2」の拍子記号で表され、躍動感とエネルギーを生み出します。

パーカッションの重要性

サンバでは、様々なパーカッション楽器が活用されます。代表的な楽器には、スルド、カシャサ、タンバリム、レコ、ピキーニャなどがあり、これらの楽器が複雑なリズムパターンを奏でます。

メロディーの簡潔さと明快さ

サンバのメロディーは一般的に短く、明快であり、繰り返しや反復が多く見られます。これにより、踊りやすく覚えやすい楽曲が生み出されます。

合唱やコーラスの重要性

サンバでは、合唱やコーラスが重要な役割を果たします。歌詞やメロディーを覚えやすくするために、合唱隊やコーラスがリフレインやコーラスフレーズを繰り返し歌います。

ダンスフロア向けのエネルギー

サンバは、カーニバルなどの祭りやパーティーで踊られることが多く、踊りやすいリズムと情熱的な雰囲気が特徴です。ダンサブルな楽曲が多く、踊り手と聴衆を繋ぐ要素として重要な役割を果たします。

これらの要素が組み合わさり、サンバはブラジルの文化や情熱を表現する象徴的な音楽ジャンルとなっています。

サンバで使われている楽器

サンバでよく使われる音色には、以下のような楽器や音色が含まれます。

スルド(Surdo):スルドは、サンバのリズムセクションで中心的な役割を果たす大型のバスドラムです。通常、3つの異なるサイズ(アゴゴ、メディア、グランデ)が使用され、重厚な低音とリズムの基盤を提供します。
カシャサ(Caxixi):カシャサは、サンバや他のブラジル音楽でよく使用される打楽器で、籐で作られたシェーカーのような楽器です。手で振動させることで、リズムのアクセントや強調を加えます。
タンバリム(Tamborim):タンバリムは、サンバのリズムセクションで使用される小さなフレームドラムです。通常、プラスチックまたは皮の表面にナイロンのひもが張られており、木製のスティックで叩いて演奏されます。
アゴゴ(Agogô):アゴゴは、2つまたは3つの異なるサイズの金属製のベルが連なった楽器で、サンバのリズムセクションで使用されます。手で叩くことで、高音と中音のベルが交互に鳴らされ、リズムパターンを補完します。
ピキーニャ(Pikínya):ピキーニャは、サンバで使用される小さな木製の打楽器で、フレームドラムに似た形状をしています。通常、手で叩いて演奏され、軽快なリズムを提供します。

これらの楽器や音色が組み合わさり、サンバの特徴的なサウンドを形成します。スルドの重厚な低音からカシャサのさわやかなシェイクサウンドまで、多様な音色が一体となって、情熱的で躍動感のあるサンバのリズムを生み出します。

サンバの歴史

サンバの歴史は、ブラジルの多様な文化的要素が融合した過程で形成されました。以下に、サンバの主な歴史的なマイルストーンをいくつか挙げてみます。

  1. アフリカからの影響:サンバのルーツは、ブラジルに奴隷として連れてこられたアフリカ系の人々の文化と音楽に遡ります。アフリカのリズムや打楽器、歌唱様式が、ブラジルの音楽に大きな影響を与えました。
  2. リオ・デ・ジャネイロでの発展:サンバは、特にリオ・デ・ジャネイロで発展しました。19世紀末から20世紀初頭にかけて、リオの貧民街やコミュニティで生まれたサンバは、祭りやパーティーなどの社交イベントで演奏され、広まっていきました。
  3. サンバの正式な認知:サンバが正式に認知されるようになったのは、20世紀初頭のカーニバルの頃からです。カーニバルのパレードや競技会でサンバが演奏され、広く知られるようになりました。
  4. サンバスクールの登場:1920年代から1930年代にかけて、リオ・デ・ジャネイロにはサンバスクールが登場し始めました。これらのスクールは、サンバを継承し、発展させるための場として機能し、独自のスタイルやリズムを生み出しました。
  5. 国際的な普及:第二次世界大戦後、サンバは国際的に知られるようになりました。特にブラジルの音楽家やアーティストが海外で演奏活動を行い、サンバが世界中で人気を博するようになりました。

サンバはブラジルの国民的な音楽ジャンルとして、文化的なアイデンティティやアイデンティティの象徴として広く愛されています。そのリズムや情熱的なスタイルは、世界中の音楽愛好家やダンサーに魅力を与え続けています。

サンバで有名なアーティスト

サンバで有名なアーティストは数多くいますが、その中でも特に知られるいくつかのアーティストを挙げるとすれば、以下のような名前が挙がります。

カルロス・ド・カルモ (Cartola):ブラジルのサンバシンガーで、20世紀のブラジル音楽の巨匠の一人とされています。彼の作品は、サンバの黄金時代に重要な役割を果たしました。
ベトーニコ (Beth Carvalho):ベトーニコは、ブラジルの女性サンバ歌手であり、サンバシンガーの草分け的存在です。彼女のキャリアは長く、数々の名曲を生み出し、ブラジル音楽界において重要な位置を占めています。
マルティン・デ・ビーキャ (Martinho da Vila):マルティン・デ・ビーキャは、ブラジルのサンバ歌手、作曲家、作家であり、ブラジル音楽界で非常に影響力のある存在です。彼の曲は、サンバの伝統を継承しつつ、現代的なアプローチを取り入れています。
アルチディ・ゴンサガ (Alcione):アルチディ・ゴンサガは、ブラジルのサンバ歌手であり、強烈な歌声と情熱的なスタイルで知られています。彼女の曲は、多くのファンに愛され、ブラジル音楽の重要な一部となっています。

これらのアーティストは、ブラジルのサンバシーンで長年に渡って活躍し、多くの名曲を生み出してきました。彼らの音楽は、ブラジル音楽の豊かな伝統を体現し、世界中の聴衆に愛されています。

サンバの名曲

サンバの名曲は数多くありますが、その中でも特に知られるいくつかの曲を挙げてみます。

 

ベトーニコ (Beth Carvalho) – “Coisinha do Pai”:ベトーニコによるこの曲は、サンバのクラシックとして親しまれています。軽快なリズムと楽しい歌詞が特徴で、カーニバルなどの祭りでよく演奏されます。

 

マルティン・デ・ビーキャ (Martinho da Vila) – “Canta, Canta, Minha Gente”:マルティン・デ・ビーキャによるこの曲は、サンバの名曲の一つとして広く知られています。明るいメロディーと楽しい歌詞が、多くの人々を魅了しました。

 

ジルベルト・ジル – “Aquele Abraço”:ジルベルト・ジルによるこの曲は、リオ・デ・ジャネイロのカーニバルを称賛する歌として知られています。その軽快なリズムと明るい雰囲気が、聴衆を元気づけます。

これらの曲は、サンバの伝統や魅力を象徴するものとして、ブラジル音楽の歴史において重要な位置を占めています。

サンバからの派生ジャンル

サンバから派生したジャンルはいくつかあります。その中でも特に有名なものをいくつか挙げるとすれば、以下のようなジャンルがあります:

パゴージン:パゴージンは、サンバにカポエイラやレゲエの要素を取り入れたブラジルの音楽ジャンルです。よりゆったりとしたリズムと独特の歌唱スタイルが特徴で、リオデジャネイロの貧困地区で生まれました。
ボサノヴァ:ボサノヴァは、ジャズやサンバ、ボサノヴァの要素を組み合わせたブラジルの音楽ジャンルで、1950年代から1960年代にかけてリオデジャネイロで生まれました。クールでスムースなサウンドと洗練されたアレンジが特徴です。
パルティータ・アルタ:パルティータ・アルタは、サンバにファンクやレゲエの要素を取り入れたブラジルの音楽ジャンルです。1970年代から1980年代にかけて、リオデジャネイロの若者の間で人気を博しました。

これらのジャンルは、サンバの伝統的な要素を受け継ぎながらも、新しいスタイルやアプローチを取り入れています。それぞれがブラジル音楽の多様性と豊かさを表現しています。

 

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