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カリンバの音楽的特徴と演奏法【楽器辞典55】

カリンバの音楽的特徴と演奏法【楽器辞典55】 楽器辞典
カリンバの音楽的特徴と演奏法【楽器辞典55】
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今回は、カリンバの特徴と演奏法についてわかりやすく解説していきます。

カリンバは、アフリカ発祥の手のひらサイズの民族楽器です。木製やアクリル製の共鳴箱に金属製の鍵盤が取り付けられており、親指で鍵盤をはじいて演奏します。

オルゴールに似た優しく癒される音色が特徴で、初心者でも簡単に演奏を楽しめます。コンパクトで持ち運びやすく、音量が小さいため周囲を気にせず演奏できるのも魅力です。

童謡からポップスクラシックまで様々なジャンルの曲を演奏でき、その柔らかな音色から「親指ピアノ」とも呼ばれています。材質や構造によって音色や響きに違いがあり、演奏者の好みに合わせて選ぶことができる多様性も持っています。

関連記事:フラメンコギターの音楽的特徴と演奏法【楽器辞典54】

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カリンバの音色の特徴

カリンバの音色には以下のような特徴があります。

ゴールに似た優しく癒される音色:カリンバは金属の鍵盤を弾いて音を出すため、オルゴールに似た優しく優しい音色が特徴です。
材質による音色の違い:
木製カリンバ:暖かみのある音色が特徴で、木材を使うことによって音色が変わります。
マホガニー:暖かく豊かな響き
オクメ:軽快でバランスの取れた音色
コア材:からっとした力強い音
アクリル製:明るい澄んだ音色
ココナッツ製:リラックス効果のある音色
ボディタイプによる音の響き方の違い:
ソリッド(1枚板)タイプ:響きわたるような音で音量は少し
箱型タイプ:はっきりとした響きで音量は大きめ
音量が控えめ:一般的にカリンバは音量が小さいため、周囲を気にせず演奏できるのも特徴です。
半落ちない単純な音階:カリンバは通常半落ちない単純な音階構成のため、独特の素朴な響きを持っています。

このように、カリンバは優しく癒される音色が特徴で、材質やボディタイプによって様々な音色のバリエーションを楽しめる楽器です。

楽曲での役割

カリンバの楽曲での主な役割は以下のようなものです。

メロディ楽器としての役割:カリンバは単純な音階構成を持ちながらも美しい、メロディを演奏できることができます。民族音楽だけでなく、現代の楽曲でもメインメロディを担当することがあります。
伴奏楽器としての役割:その柔らかい優しい音色を活かして、他の楽器の伴奏として使用されることがあります。特に音響楽器との相性が良いです。
アンビエントリラックス音楽での使用:カリンバの癒し効果のある音色は、効果を求めてアンビエント音楽やヒーリング音楽でよく使われます。
リズム楽器としての役割:アフリカの伝統音楽では、カリンバはリズムを刻む楽器としても使用されます。複数のカリンバを使ってポリリズムを待つこともあります。
効果音としての使用:その独特の音色から、映画音楽やゲーム音楽などで効果音として使用されることもあります。
ソロ楽器としての活用:シンプルな構造ながら豊かな表現が可能なため、ソロ楽器としても活用されています。YouTubeなどでソロ演奏の動画が人気を集めています。
クロスオーバー音楽での活用:最近では、ポップスやロックなど様々なジャンルの音楽にカリンバが取り入れられ、新しい音楽表現の可能性を広げています。

このように、カリンバは民族音楽の枠を超えて、様々な音楽ジャンルで活用され、その独特の音色で楽曲に彩りを添える役割を果たしています。

演奏法

カリンバの主な演奏法は以下の通りです。

基本的な弾き方:
カリンバを両手で持ち、親指が鍵盤の上に来ますように構えます。
鍵盤を親指の指先で押さえ、はじき終わる時に爪が鍵盤に当たるように音を出します。
爪の白い部分が2~3ミリほどあるのが理想的です。
音階の配置:
17音カリンバの場合、中央の鍵盤が最低音のドで、左右対話に音程が上がっていきます。
一番中央の音から順番に「左→右→左→右」の順で弾いていきます。
特殊奏法:
スライド:親指を横に滑らせながら複数の鍵盤を同時に弾きます。
ビブラート:音を鳴らした後にカリンバを上下に振ったり、サウンドホールの上で親指を動かしたりして音を揺らします。
ミュート:人差し指で鍵盤の上部を押さえながら親指で弾くと、短い音が出ます。
和音の弾き方:
無理な力を入れずに、親指で弧を描くようなイメージでスライドします。
練習方法:
簡単な曲から始め、単音演奏から簡単なコード伴奏付き、さらに少し凝った伴奏付き演奏まで段階的に練習していきます。

これらの演奏法を守ることで、カリンバの柔らかく優しい音色を気に入った演奏が可能になります。 初心者でも比較的簡単に始められる楽器ですが、練習をそれでより豊かな表現ができるようになりますます。

カリンバの歴史

カリンバの歴史は以下のように要約できます。

起源:カリンバの起源は約3000年前アフリカにあります。
初期の発展:ジンバブエのショナ族で「ムビラ」という名前で古くから使われていた民族楽器がカリンバのルーツとされています。
ショナ族では祭礼や儀式で先祖のやスピリットとの交信に使われていました。
金属製への進化:約1300年前には金属製のカリンバが存在していたことが確認されています。
現代のカリンバの誕生:1970年頃、ヒュー・トレイシーによって金属製現在のカリンバが量産されるようになりました。
世界への普及:1970年代、アース・ウィンド&ファイアのモーリス・ホワイトがカリンバを使ったことで、西部のロックやポップスに取り入れられ、世界的に知られるようになりました。

このように、カリンバはアフリカの伝統的な楽器から始まり、現代では世界中で親しまれる楽器へと発展してきました。その独特の音色と手軽さから、現在も多くの人々に愛用されています。

カリンバで有名なアーティスト

カリンバで有名なアーティストには以下のようなものがあります。

ミサ:日本のカリンバ奏者で、YouTubeで人気を博しています。2019年から独学でカリンバを始め、1年半で登録チャンネル番号10万人を突破しました。人気曲のカバー演奏や、カリンバ用の編曲楽譜の公開など、カリンバの魅力を広めています。
April Yang:台湾出身のカリンバ奏者で、YouTubeで多くの人を持つフォロワー人気アーティストです。様々な曲のカバーやオリジナル曲の演奏で知られています。
Mbira Dzenharira:ジンバブエのムビラ(カリンバのキーボード)演奏グループで、伝統的なショナ音楽を演奏しています。
モーリス・ホワイト:Earth, Wind & Fireのリーダーで、1970年代にカリンバをポップミュージックに取り入れたことで知られています。
Samite:ウガンダ出身のミュージシャンで、カリンバを含む様々な伝統楽器を演奏します。

これらのアーティストは、それぞれ異なるスタイルでカリンバを演奏し、この楽器の魅力を世界中に広めています。 特に最近は、YouTube などのソーシャルメディア、カリンバの人気が急速に高まっています。

カリンバを使った名曲

カリンバを使った名曲や人気の曲には以下のようなものがあります。

「きらきら星」シンプルなメロディーがカリンバの優しい音色と相性が良く、初心者にも演奏しやすい曲として人気があります。
「ふるさと」日本の童謡でカリンバの温かみのある音色によく合う曲です。
「アメイジング・グレイス」カリンバの柔らかな音色が、この有名な讃美歌の神聖な雰囲気を味わいます。
「もののけ姫」(映画「もののけ姫」より)ジブリ作品の中でも特に人気のある曲で、カリンバの素朴な音色がよく合います。
カントリーロード」(映画「耳をすませば」より)この有名な曲もカリンバで演奏されることが多く、非常にやりやすいメロディーが特徴です。
「香水」最近のJ-POPヒット曲もカリンバでカバーされており、人気があります。
「カノン」クラシック音楽の名曲もカリンバで演奏され、独特の雰囲気を醸し出します。

これらの曲は、カリンバの特徴的な音色と相性がよく、多くの人に親しまれています。 カリンバは様々なジャンルの曲を演奏できる柔軟性を持っており、クラシックから現代のポップスまで幅広い曲をカバーすることができます。

カリンバの種類

カリンバには主に以下のような種類があります。

材質による分類:
木製カリンバ:
マホガニー:暖かい豊かな響きが特徴
オクメ:軽快でバランスの取れた音色
コア材:からっとした力強い特徴
マホガニー単板:より暖かく暖かい音
アクリル製:明るい澄んだ音色
ココナッツ製:リラックス効果のある音色
音階数による分類:
17音階カリンバ:最も一般的で約2オクターブの音フィールド
その他の音階数(例:21音、34音など)のカリンバも存在
デザインによる分類:
シンプルなデザイン
装飾的なデザイン(例:花柄、アラベスク模様など)
ブランドによる分類:
onetone(ワントーン)
ウェルトーン(ウェルトーン)
MEINL(マイネル)など
用途による分類:
初心者向け
プロ向け
演奏用
癒し効果を重視したもの

これらの種類は、音色、耐久性、見た目、価格などの特徴が異なり、演奏者の好みや目的に応じて選択することができます。

有名なメーカー

カリンバの有名なメーカーには以下のようなものがあります。

onetone(ワントーン):日本で人気の高いメーカーで、初心者向けのお手頃な価格帯のカリンバを多く製造しています。OTKL-シリーズが特に有名で、コア、オクメ、マホガニーなど異なる木材を使用した製品があります。
Weltone(ウェルトーン):デザイン性の高いカリンバを製造しております、花柄やアラベスク模様など装飾的な製品が特徴です。
MEINL(マイネル):高品質なカリンバを製造する有名メーカーです。アカシアやメイプルなど、様々な木材を使った製品があり、音色の良さで知られています。
HOSTARO:日本製のカリンバを製造する数少ないメーカーの一つです。高品質で信頼性の高い製品を提供しています。
ammoon:比較的安価ながら良質なカリンバを製造するメーカーで、初心者にも人気があります。

これらのメーカーは、それぞれ独自の特徴や強みを持っており、初心者から上級者まで幅広いニーズに対応しています。価格帯や音色、デザインなど、個人の好みや目的に合わせて選択することができますます。

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