今回は、クラベスの特徴と演奏法 についてわかりやすく解説していきます。
クラベスは、2本の棒状の木片を打ち合わせて明るい音を出す打楽器で、主にラテン 音楽で使用されます。
サルサやソンなどのリズムパターンを表現するための基本的な楽器であり、その音色はリズムの基盤を形成します。材質は伝統的にローズウッドや黒檀が使われ、サイズや形状はさまざまです。
クラベスは、音楽におけるリズム感を強調し、他の楽器とのアンサンブルでも重要な役割を果たします。
関連記事:カウベルの音楽的特徴と演奏法【楽器辞典62】
▲プロのクリエイターや歌い手の大御所たちもこぞって使う名プラグイン!『JJP VOCALS』 ややこしい設定ともおさらば。ヴォーカル処理が一撃で決まります。サウンドに埋もれない「抜け感」と「厚み」を手軽に作りたい方におすすめ。2度のグラミー受賞歴を誇るエンジニア界のレジェンド「ジャック・ジョセフ・プイグ (Jack Joseph Puig)」氏のボーカル処理テクニックを体感できる。
クラベスの音色の特徴
クラベの音色の特徴には以下のような点があります。
明るくクリアな音:クラベスは2つの木片を打ち合わせることで、カチカチとした明瞭な音を出します。この音は非常に輪郭がはっきりしており、他の楽器と組み合わせても埋もれにくいです。
高い音域:音域は比較的高く、軽快でリズミカルな響きを持っています。 特にラテン音楽では、その高度なリズムを兼ねる役割を担います。
倍音:クラベスの音は豊かな倍音を含んでおり、遊んだ瞬間の響きが広がります。これにより、他の楽器とのアンサンブルでも存在感があります。
素材による違い:通常、ローズや黒檀などの木材で作られますが、材質によって音色が違います。
演奏技術による変化:演奏者の叩く位置や力加減によっても音色が変わり、様々な表現が可能です。
これらの特徴から、クラベスはラテン音楽だけでなく、ジャズ やポップス など多様なジャンルで使用される重要な楽器となっている。
楽曲での役割
クラベの楽曲での役割には以下のようなものがあります。
リズムの基盤
クラベスはラテン音楽、特にサルサやソンの基本的なリズムパターンを提供します。これにより、曲全体のリズムを支える重要な役割を担います。
テンポの指標
クラベスは音楽のテンポを明確に示すため、他の楽器と連携して演奏されます。 特にアフロキューバン音楽では、そのリズムが曲の進行を先導する役割を担います。
アンサンブルの調和
複数の楽器が演奏する際、クラベスはその明白な音色で他の楽器と調和し、全体のサウンドを大事にします。 特に打楽器アンサンブルでは、クラベスが中心的な役割を担います。
即興演奏
クラベスは即興演奏にも適しており、演奏者が自由にリズムを変化させることで、楽曲にダイナミズムを与えます。この柔軟性が、ラテン音楽やジャズでの使用を促進しています。
文化的な象徴
クラベスはキューバ音楽の象徴的な楽器であり、その使用は文化的な認識を表現する手段ともなっています。
これらの役割から、クラベスは多様な音楽ジャンルで限定的な要素となっており、そのユニークな音色とリズム感で多くの人々に愛されています。
クラベスの演奏テクニック
クラベの演奏法には以下のような基本的なテクニックがあります。
持ち方:利き手で1本のクラベスを持ち、もう1本は指で軽く持ちます。 利き手で勝負しながら、楽器の先端を叩くようにします。感が増します。
叩き方:クラベスをまっすぐに向かって垂直に叩くことで、楽器が暴れにくく安定した音が出ます。叩く際は、両手でクラベスの重さを感じながら行うことが重要です。
力加減:力は優しく、リズムに合わせて一定の強さで叩くことが求められます。 小学生がボールペンで描くような軽い優しい力加減が理想的です。
リズムパターン:
クラベスは特定のリズムパターン(クラーベ)を演奏するために使用されます。これにより、ラテン音楽の基本的なグルーヴを表現します。
即興演奏:クラベスは即興演奏にも最適しており、リズムを変化させたり、他の楽器と連携して新しいリズムを生み出すことができます。
これらのテクニックを駆使することで、クラベの特性を最大限に引き出し、多様な音楽ジャンルで効果的に演奏することができます。
クラベスの歴史
クラベスの歴史は以下のように展開しています。
起源:クラベスは近代キューバで誕生した楽器で、元々は造船に使用される硬質な木材から作られていました。 特に、木釘と呼ばれる部品がその後クラベスとして発展しました。
音楽への導入:クラベスは木と会うことで音を出し、その明るい音色がキューバ音楽に取り入れられるようになりました。 特にソンやサルサなどのラテン音楽の基本的なリズムパターンを表現するために愛用されています。
文化的な広がり:クラベスはキューバ音楽だけでなく、ジャズポップや様々なジャンルでも使用されるようになり、国際的に広く見せられています。。
現代の使用:現在では、クラベスは多くの音楽スタイルで利用されており、特にリズムの基盤として重要視されています。また、
クラシック音楽 でも使用されることがあります。
このように、クラベスはその始まりから現在まで、多様な音楽シーンに重要な役割を果たしました。
クラベスで有名なアーティスト
クラベスで有名なアーティストには以下のような方がいます。
ティト・プエンテ(ティト・プエンテ):サルサやラテン音楽の巨星で、クラベスを含む多様な打楽器を演じて演奏した。 彼の音楽はクラベスの重要性を広める役割を果たした。
セルジオ・メンデス(セルジオ・メンデス):ブラジル音楽のアーティストで、クラベスを使ったリズムが特徴的な楽曲を多数制作しています。 特に「Mas Que Nada」での使用が有名です。
グラミー賞受賞アーティストたち:多くの現代のラテンアーティストやジャズミュージシャンがクラベスを取り入れており、彼らの楽曲でもその存在感が際立っています。
アフロキューバン音楽のアーティスト:アフロキューバン音楽シーンでは、クラベスがリズムの基盤として広く使用されており、多くのアーティストがこの楽器を取り入れています。
これらのアーティストは、クラベスの独特なリズムと音色を多様な音楽ジャンルに広めています。
クラベスを使った名曲
クラベスを使った名曲には以下のようなものがあります。
「Oye Como Va」 – ティト・プエンテ
この曲はサルサの代表的な曲で、クラベのリズムが基本的なグルーヴを形成しています。
「Mas Que Nada」 – セルジオ・メンデス
ブラジル音楽の名曲で、クラベスがリズムを忘れる重要な役割を果たしています。
「La Vida Es Un Carnaval」 – セルバンテス
サルサやラテン音楽のスタイルで、クラベスがリズムの基盤を提供します。
「コンガ」 – グロリア・エステファン
この曲でもクラベスがリズムセクションに覚悟、ダンスセンスを強調しています。
『アンダー・ザ・シー』 – 映画『リトル・マーメイド』より
クラベのリズムが取り入れられており、ラテン音楽の影響を感じさせる楽曲です。
これらの曲は、クラベの特徴的な音色とリズムが活かされており、ラテン音楽の魅力を楽しんでいます。
クラベスの種類
クラベスにはいくつかの種類があり、それぞれの用途や音色に応じて異なります。主な種類は以下の通りです。
トラディショナル・クラベス:左右適当が同じで、比較的ハイピッチの音を出します。アコースティックなバンドや小編成のアンサンブルに適しています。
スタンダード・クラベス:左右の形状が異なり、打たれる側に共鳴用のくぼみがあります。 ミディアムピッチで、アコースティックなバンドやラテンジャズに向いています。
アフリカン・クラベス:最も大きいサイズで、ローかつボリュームがあります。エレクトリックなバンドや
パーカッション アンサンブルに最適です。
キング・クラベス:硬質なセラミック材で作られたクラベスで、左右同じ大きさです。ハイピッチでボリュームがあり、エレクトリックなバンド向けです。
これらのクラベスは、材質や形状によって音色が異なり、演奏する音楽スタイルに応じて使われます。
クラベスの有名なメーカー
クラベの主なメーカーには以下のようなものがございます。
LP(ラテンパーカッション) :ラテン音楽用の打楽器を専門に製造している大手メーカーで、様々な種類のクラベスを展開しています。特にトラディショナル、スタンダード、アフリカンなど、用途に応じた製品が揃っています。
マルマーク社 (マルマーク) :高品質なパーカッション楽器を製造しております、クラベスも注目しています。 特に音色にこだわった製品が多いです。
鈴木楽器製作所:日本の楽器メーカーで、クラベスや他の打楽器を手がけています。教育用や初心者向けの製品も充実しています。
パール (Pearl) :パーカッション楽器の大手メーカーで、クラベスにも幅広く含まれております。高品質な製品が特徴です。
これらのメーカーは、それぞれ異なる用途や場合に応じてクラベスを提供しており、多様な音楽ジャンルで使用されています。
《参考記事》
https://yoshiokaeppa.com/percussion/2021/08/24/claves_topic/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%99%E3%82%B9
https://gatewaydrumline.com/shop/pc/s/cv/
https://www.promusicsound.com/claves/
https://natalie.mu/music/column/360613
https://yoshiokaeppa.com/percussion/2021/08/23/claves/
https://tmva.or.jp/701-2/
コメント