スラッシュメタルの特徴と歴史【音楽ジャンル辞典94】
今回は、スラッシュメタルについての音楽的特徴や歴史をわかりやすく解説します。
スラッシュメタルは、1980年代初頭にアメリカで誕生したヘヴィメタルの一ジャンルで、NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル)とハードコア・パンクの影響を受けています。
このスタイルは、速いテンポ、攻撃的なギターリフ、叫び声のようなヴォーカルスタイルが特徴で、楽曲はしばしば社会的なテーマや暴力的な内容を扱います。
代表的なバンドにはMETALLICA、SLAYER、MEGADETH、ANTHRAXがあり、スラッシュメタルはその後のエクストリームメタルや他のジャンルに多大な影響を与えました。
スラッシュメタルの音楽的特徴
スラッシュメタルは、1980年代初頭にアメリカで誕生したヘヴィメタルの一ジャンルで、主にNWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル)とハードコア・パンクの影響を受けています。
スピード感や攻撃性を強調し、独自の音楽の特徴を持っています。
このジャンルは現在でも前向きに活動しており、新たなバンドによるリバイバルや古参バンドの再結成が行われています。
スラッシュメタルはその激しさと独自性から、多くのファンにサポートされ続けています。
楽曲アレンジに取り入れるコツ
スラッシュメタルの要素を楽曲アレンジに取り入れるためのポイントは以下の通りです。
リフ本体の構成
スラッシュメタルでは、ギターリフが楽曲の中心となります。 素早く鋭くリフを作成し、曲全体を通してリフの変化や繰り返しを行うことが重要です。
特に、ザクザクとした「クランチサウンド」を意識しましょう。
スピード感の強調
テンポは速設定し、ドラムは「スラッシュビート」を使用します。
バスドラムとスネアを対話に叩くスタイルが特徴で、特にBPM200以上の速さを目指すと良いでしょう。
攻撃的なヴォーカルスタイル
ヴォーカルは声緊張や風のスタイルが一般的です。
音程よりも表現力を重視し、歌詞の進みも早いので、曲に緊張感を与えます。
緩急をつける工夫
スラッシュメタルは速さだけでなく、楽曲内での緩急も重要です。
静かなパートやバラード調のセクションを挿入することで、ダイナミクスを使えることができます。
複雑な構成
短いフレーズや変則的なリズムパターンを取り入れ、聴いて初めて驚くような構成を心掛けましょう。
曲の展開において予測不可能な要素を予測することが効果的です。
これらの要素を取り入れることで、スラッシュメタル特有のエネルギーと攻撃性を持った楽曲に仕上げることができます。
スラッシュメタルでよく使われている楽器
スラッシュメタルでよく使用される楽器は以下の通りです。
これらの楽器が組み合うことで、スラッシュメタル特有の激しいサウンドが生まれます。
スラッシュメタルの歴史
スラッシュメタルの歴史は、1980年代初頭に遡ります。
このジャンルは、主にアメリカのバンドによって発展し、ヘヴィメタルの中でも特に速く、攻撃的なスタイルを特徴としています。
・1983年の始まり: スラッシュメタルの歴史は、アメリカのバンドMETALLICAのデビューアルバム『Kill ‘Em All』をリリースしてから進みます。
このアルバムは、スピーディーでエッジの効いたサウンドでアンダーグラウンドシーンで注目を集めました。
・影響を与えた動き: スラッシュメタルは、イギリスのニュー・ウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル(NWOBHM)とUKハードコアパンクから大きな影響を受けています。
NWOBHMの鋭角ナリフとハードコアパンクのスピードが融合し、新たな音楽スタイルが生まれました。
・スラッシュメタル四天王: METALLICAに続いて、SLAYER、MEGADETH、ANTHRAXが登場し、これら4つのバンドは「スラッシュメタル四天王」として知られるようになります。
速さと攻撃性を重視した楽曲を提供しました。
・国際的な広がり: スラッシュメタルはアメリカに留まらず、ドイツなど他国でも人気を博しました。
特にドイツでは「ジャーマンスラッシュ三羽ガラス」と呼ばれる強力なバンドが登場し、シーンを盛り上げました。
・商業的成功: 1986年にはMETALLICAのアルバム『Master of Puppets』が全米チャート29位を記録し、スラッシュメタルがメインストリームに進出するきっかけとなりました。
この時期、多くの新しいバンドが登場し、スラッシュメタルシーンは活況を発表しました。
・衰退と変化: 1990年代に入って、METALLICAなど多くのバンドが音楽スタイルを変化させ、スピード感が減少しました。これによりスラッシュメタルは一時的に衰退し、新たなジャンルへの移行が進みました。
・復興運動: 2000年代以降は「ニューウェーブ・オブ・スラッシュメタル」と呼ばれる復興運動が一旦、新しい世代のバンドが登場しました。これにより古参バンドも初期のスタイルを先にし、スラッシュメタルは再び人気を追加しました。
現在では、スラッシュメタルはヘヴィメタルシーンの主要ジャンルとして確立されており、多くの新しいバンドが活動しています。
その影響力は強く、新たな世代にも受け継がれています。
スラッシュメタルで有名なアーティスト
スラッシュメタルで有名なアーティストには、以下のバンドが挙げられます。
スラッシュメタル四天王
これらのバンドはスラッシュメタルシーンにおいて重要な役割を果たし、他の多くのアーティストにも影響を与えています。
スラッシュメタルの名曲
スラッシュメタルの名曲には、以下のような曲が挙げられます。
- “Angel Of Death” (SLAYER): 1986年にリリースされたアルバム『Reign in Blood』のエンディングトラックで、スラッシュメタルの象徴的な曲として知られています。
- 『Holy Wars… The Punishment Due』 (Megadeth): 1990年のアルバム『Rust in Peace』に収録されており、インテレクチュアルなテーマとテクニカルな演奏が魅力です。
- 「Master Of Puppets」 (Metallica): 1986年にリリースされた同名アルバムのタイトル曲で、スラッシュメタルを代表する楽曲の一つです。
- “Caught In A Mosh” (Anthrax): 1987年のアルバム『Among the Living』に収録されており、パンクとスラッシュメタルの要素が融合した楽曲です。
- 「Bonded By Blood」 (Exodus): 1985年にリリースされたデビューアルバムのタイトル曲で、ベイ・スラッシュメタルの代表的な作品です。
これらの楽曲は、スラッシュメタルの特徴を色濃く反映しており、ジャンルの発展に大きく注目しています。
スラッシュメタルからの派生ジャンル
スラッシュメタルから派生したジャンルには、以下のようなものがあります。
ギターの鳴りが「ジャリジャリ」しており、特徴的な「デスボイス」が使用されることが多いです。
時々スラッシュメタルと融合したスタイルが見られます。
特に2000年代に人気があった。
これらの派生ジャンルは、スラッシュメタルの影響を受けており、それぞれ独自の音楽性を持ちながらも共通する要素があります。
《参考記事》
- https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB_%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB
- https://www.neowing.co.jp/feature/thrashmetal_guide1
- https://metalgasuki.com/metalkouza-20201004
- https://note.com/go_metal/n/n37b5abdcc35a
- https://www.ragnet.co.jp/thrash-metal-songs
- https://www.udiscovermusic.jp/stories/an-oral-history-of-thrash-metal
- https://festina-lente-music.com/column/harukicolmn-7.html
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